肌の隙間
不二子
自閉症の妙子(不二子)は母ゆきこを殺したおいの秀則を連れ逃亡した。二人は森の中に無人の山荘を見つけ、勝手に住み着く。盗んだトマトを秀則に与え、その頭を洗ってやろうとする妙子は、まるで母親が我が子にしてやるかのようだった。秀則を無理やり自分の中に導こうとする妙子の顔が激痛に歪む。彼女は処女だった。妙子は秀則を求め、彼も抵抗することなく身を委ねた。それから二人は数日、動物のように盗んだ食べ物で腹を満たし、欲望にまかせるままにセックスを繰り返した。秀則は自分が人を殺したのに誰も捕まえないと泣き出し自分で腹を刺して死のうとした。妙子は傷ついた秀則を背負って山荘を抜け出す。二人の前に立ち塞がった浮浪者の男は彼らをバラックに連れ込み、秀則の傷の手当をする。意識を取り戻した秀則に男はおにぎりを与えるかわりに妙子を押し倒し、犯しつづけた。耐え切れず目をそむける秀則。翌日も男は妙子の身体を弄ぶが、秀則は男に襲いかかり包丁で刺した・・・
母殺し、自閉症、近親相姦と、タブーなテーマが盛りだくさんの作品ですな。近親相姦といえば、高校の頃、やけに母親と仲が良い友人がいましてな。父親は単身赴任で普段は母親と二人暮らし。「ママ」、「ノリちゃん」と呼び合い、われらの前でもベタベタしてましてな。気持ち悪いくらい仲がいいので「お前、おふくろとデキてんじゃないか」とからかうと、真っ赤になって怒りましてな。もちろんこちらも冗談のつもりだったんですが、近所に住むやつが夜中そいつの家の前をとおりかかると、風呂場の方からそいつと母親のふざけあう声が聞こえてきたというのでゾッとしましたな。でも、そいつのおふくろはなかなかの美人で、お願いしたら俺たちもやらせてくれるんじゃないかと皆で話したことがありましたな。ほんとにやりたい盛りのバカでしたな。